意識の感覚
死ぬことがどうしようもなく怖い。
けれど、今までの生を経て、どれだけ絶望してきただろうか。そしてその時の感情をどれだけ思い出せなくなってきただろうか。
人生のなかのあらゆる場面において。
自分が死なないように、何かを伝える人になれるように、今思うことをその時点で貫くのが私なのだと思い続けている。嘘とかありのままとかどうでもいい、無自覚でも今の私は人生の積み重ねを反映していて、ただ私だ。
そうでなければここで思考している自分もいない。
目の前を、素直に生き続けるしかない。
生きることが怖くても、死ぬことの方が怖いから、今の視界の範囲をその時の感情で生きていくことで、自分をすくう。忘れてしまうなら全ての地点でせめて自分の意識の感覚を絶やさないように。
(2021.12.27)